山懐に深く抱かれた城下町、郡上八幡に創業して四百三十年、藍染め一筋にその伝統の工芸技術を継承し、創作活動を通 して人々の暮らしの中で広く愛されてきました事を認められ、昭和五十二年「岐阜県重要無形文化財」に指定されました。藍染めは、草で青・紺色などに染めるもので、土間に埋め込んだ甕で藍玉 ・木灰・石灰・麸などで染液を醸成し、布を何回か浸して染めあげる江戸時代からの染色方法です。

 当、渡邊染物店の藍染めは、平均十数回繰り返し染めた深い藍色が特徴です。また、藍染めから発散する気体には、天然の防虫効果 もあり風呂敷などは古くから、絹の着物の保存にも役立ってまいりました。 正藍染めは、永く御使用いただくほど藍染めの良さが出てまいります。

十四代 菱屋安平(渡辺庄吉)略歴

  • 昭和十年   岐阜県郡上八幡に生まれる
  • 昭和二十九年 家業の紺屋十四代を継ぎ、以後郡上本染めの伝統を守る
  • 昭和三十六年 郡上郡八幡町重要無形文化財に指定される
  • 昭和五十一年 岐阜日日新聞、産業賞をうける
  • 昭和五十二年 岐阜県重要無形文化財に指定される
  • 昭和五十二年 芸術祭参加、山田五十鈴主演「藍染め高尾」の舞台衣装制作
  • 昭和五十三年 岐阜県芸術文化顕彰をうける
  • 昭和六十一年 十四代菱屋安平襲名披露ならびに個展を開く(於東京銀座)
  • 昭和六十二年 ぎふ中部未来博に協賛して八十八メートルの「ジャンボコイのぼり」を郡上高校美術部員と共同制作
  • 平成九年   東海テレビ文化賞
  • 平成十年   文化庁地域文化功労者彰受賞
  • 平成十五年  伝統的工芸品産業功労者褒賞受賞
  • 平成二十三年 秋の叙勲で旭日双光章を受章
  • 平成二十五年 常陸宮同妃両殿下に鯉のぼり寒ざらしの御視察を賜る
  • 平成二十八年 皇太子同妃両殿下の御視察を賜る

(個展)昭和四十八年以降、東京・横浜・静岡・名古屋・岐阜・新潟・札幌など各地で開催